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箱のこと 

ネタバレ的「わが闇」仕掛ネタをもう一つ。
あれはどうなってたんですか?メールも頂いたので。

スノードームが入ったプレゼントの箱。
寅夫がガンガン床に高所から落とし、
後々に水がこぼれてしまう仕掛。

これは地味な仕掛だけど意外と難しかったらしい。
らしいというのは僕は造ってないからです。
全体的には2つの仕掛を使ってあります。
一つめは箱から直接水を出す仕掛。
二つめは箪笥から水を出す仕掛。
リアルなことを言えば、箱からそんなに溢れ出さないし、
ましては置いてある茶箪笥の上から水が溢れる
なんてことはないんだけど、ここはあえて演劇的表現。
ということで箱を置いた後ろに実は細いチューブが
茶箪笥の天板には仕込まれており、
そこからも水が出るようにしてありました。
みのすけさんは茶箪笥の決められた場所に
置くようにしてもらっていました。
僕が台詞のキッカケでスイッチをオンすると
チューブから水が出て箱の底を満たしながら
前にこぼれていくという仕掛です。
その水が床にこぼれるのを見て、
大倉が「冷て!」と反応して次に繋がっていくわけです。
これは普通にお風呂ポンプにチューブを繋げただけで、
仕掛というほどのことではない。
難しかったのはチューブから出した水を
いかに箱から溢れてるかのように自然に見せるかでした。
出来るだけチューブからは線じゃなくて面で水を出して、
箱の底に回り込むように誘導させ更に箪笥の前に
落とさなきゃならない。しかも面で。
細いスジで流れると殆どお客さんには見えませんからね。
問題は箱の底面・・・毎回置かれる箱の面は決まっているのだけど
どうしても高く放り投げられるので箱がベコベコに歪んでしまうです。
要するに底面が毎回変わる。
そうなると水をいくら制御してもそれに左右されるわけです。
かといって水流の強さを強くすると、ありえない水の出方をしてしまう。
これは本当に難しかった。
たぶんその難しさは役者にも伝わってなかっただろう。

で箱の方。
箱の仕掛は当初、製作プランをこう指示してました。
「通常のプレゼント箱の中にピッタリのアクリルの箱を
造り密着させる、貫通させて小さな穴を沢山あける。
アクリルの中にはコンドームを二重にしたくらいの
水風船を入れる。その水風船に電熱線を巻き付ける。
スイッチを箱の一部分にちょびっと出して、
役者がそのスイッチを押すと電熱線が
加熱され水風船を割って水が穴を通って
箱からこぼれ出す。」
もちろん放り投げられる衝撃に耐えられるように
中で衝撃吸収させるウレタンなどで
水風船を保護。

これのメリットは役者の負担が少ないこと。
ちょっとスイッチに触れれば言い訳ですから。
もちろん放り投げでスイッチが入らないように
箱の窪んだところにスイッチを取り付けます。
実験に成功したらワイヤレスにしてもいいかと
考えていました。

これを指示され製作に取りかかったのは
演出部のJ君。
上のアイデアを出す前に考える猶予を与えたが、
あまりいいアイデアが浮かばなかったらしいので
上記のように実験してみるように指示。

で数日。
……いつまで経っても試作機も実験も
行われる様子がない。
他にも仕事を抱えているから忙しいのだろうが、
突いているとやっと実験開始。
でも何度やっても上手くいかない。
どうしても何度の割合で水風船が
衝撃に耐えられず割れてしまうのだ。
ゴムを厚くしたり、水の量を調整したり
色々と実験をさせるがどうも上手くいかない。

で、数日後。
僕の知らない間に別の方法に切り替わってました。
誰でも思いつくとてもアナログなパターン・・・。
役者にも負担が掛かる方法だからもっとも避けたかった方法。
だけど、実験を散々繰り返して彼が出した答えならば
しかたないかと容認。
でも切り換える前に報告しろよと、ちょっとキレる。

で、実際の箱はどうしていたかというと
う~ん。
長くなるし、書くほどの仕掛けじゃないから割愛!


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[ 2008/02/24 20:08 ] 個人 | TB(0) | CM(3)
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